夏に増える歯のトラブル――冷え・親知らず・だらだら食いにご注意を

こんにちは、春山です。

暑さが厳しくなるこの時期は、エアコンの効いた部屋で過ごす時間が増え、寝苦しさや夏バテでカラダにも疲れがたまりやすくなります。実は、そんな夏ならではの過ごし方が、歯の痛みや親知らずの炎症、むし歯の進行につながることがあります。今回は、夏に気をつけたい3つの歯のトラブルについてお話しします。

エアコンの冷やし過ぎで歯が痛むことも

まずは、お部屋の過ごし方に潜む「歯痛」のお話です。実は、エアコンの冷やし過ぎが原因で、歯が痛み出すケースがあります。

先日、ある患者様が「虫歯でもないのに、急に奥歯がズキズキ痛む」と、困り顔で来院されました。お口を詳しく検査しても、新しい虫歯はありません。

実はこの痛み、エアコンで冷えた室内と、外のうだるような暑さとの「温度差」が原因だったのです。人間のカラダは、激しい温度差を繰り返すと自律神経が乱れ、血流にも影響が出ます。すると歯の神経が過敏になり、虫歯でもないのに強い痛みを感じてしまうことがあります。

特に、過去に治療した歯や、少し悪くなりかけて放置していた歯がある方は要注意です。冷えによる血流の乱れが、痛みの引き金を引いてしまいます。

設定温度を下げ過ぎず、カラダを冷えから守ることが、お口の痛みを防ぐ第一歩です。「寒い……」と感じたら、エアコンの設定温度を1℃上げてみましょう。

また、猛暑日にお仕事などで外出される方は、歯を清潔にしておくことも大切です。歯痛が起こる要因となる歯周病菌や虫歯菌は、少なからずお口の中にいます。夏バテで免疫力が下がったり、自律神経が乱れたりしても、お口の中がきれいで健康なら対抗しやすくなります。

夏の疲れで親知らずが急に痛み出す

そして、この時期に増えるもう一つのやっかいなトラブルが、奥歯の「親知らず」の痛みです。夏は、親知らずが急に暴れだし、激痛を伴うことが多くなります。

先日も20代の男性の患者様が、「急にあごの奥がパンパンに腫れて、口が開かない!」と、飛び込むように来院されました。

私は長い間、大学病院の口腔外科に勤務し、こうした難しい親知らずの抜歯を担当してきました。だからこそ、この時期に患者様が急増する理由がよく分かります。

夏は夜の寝苦しさで睡眠不足になりやすく、日中の厳しい暑さでカラダに大きな疲れがたまります。すると、人間の免疫力がガクンと落ちてしまいます。

親知らずのまわりは、ただでさえ歯ブラシが届きにくく、細菌がたまりやすい場所です。普段はカラダの免疫力で菌を抑え込んでいても、夏の疲れでガードが緩んだ瞬間に、一気に菌が増殖して激しい炎症を引き起こします。

「昨日まではなんともなかったのに……」と驚かれる方も多いですが、お口の隠れた弱点が、夏の疲れをきっかけに一気に表面化してしまうわけです。

もし、奥歯の奥に違和感や、うずくような鈍い痛みを感じたら、それはカラダが発しているSOSのサインかもしれません。大切な連休やお休みを激痛で台無しにしないためにも、早めのチェックが安心への近道です。

これから迎えるお盆休みは「だらだら食い」に注意

さらに、これから迎えるお盆休みに気をつけたいのが、「だらだら食い」によるむし歯のリスクです。せっかくの連休、お家でのんびり過ごすのは最高に幸せですよね。しかし、そのお休み中に、ついお菓子などを少しずつ食べ続けてしまう方は少なくありません。

以前、連休明けに来院された患者様が、「休み中にずっとお菓子を少しずつ食べていたら、急に歯が痛くなって」と、なげいておられました。お口を拝見すると、小さなむし歯が一気に進行してしまっていました。

なぜ、だらだらと食べることがそんなに危険なのでしょうか。その仕組みを詳しく解説します。

人間の口の中は、普段は「中性」に保たれています。しかし、食べ物が口に入った瞬間から、菌が酸を作って「酸性」に傾きます。この酸性の状態のとき、歯の表面は少しずつ溶かされています。

でも、安心してください。普段なら、優秀な「だ液」が時間をかけて、お口の中をゆっくりと中性に戻してくれます。これを、だ液の「緩衝能(かんしょうのう)」といいます。

ところが、お盆休みにテレビを見ながらずっと間食を続けていると、お口の中が酸性のままになってしまいます。これでは、だ液が中性に戻す時間がありません。つまり、歯が長い時間にわたって溶かされ続ける、おそろしい状態になってしまうのです。

これこそが、「磨いているのにむし歯ができる」と嘆く方の盲点です。時間を決めてきちんと食べ、その後に歯磨きをする。これだけで、むし歯のリスクはグンと減らせます。

これからの楽しい連休は、お口の“だらだら”を少しだけセーブして、健康に過ごしてくださいね。

気になる症状がある方は、早めの検診を

プロの手で歯のクリーニングをしておきたい方は、定期検診の際にお申し出ください。定期検診では、歯の状態をお伝えするだけでなく、歯のクリーニングや必要な治療も行います。

また、親知らずを抜いていない方や、親知らずの周辺に痛みが出る方はいませんか? ハルデンタルクリニックでは、毎月100本以上の親知らずを抜歯しています。他の歯科医院では難しくて抜けない親知らずにも対応し、できるだけ短時間での抜歯に努めています。抜歯にかかる時間を短くすることで、抜歯後の腫れの軽減にもつながります。逆に、抜歯に時間がかかると炎症が強くなり、あごの下が大きく腫れてしまうことがあります。ひどく痛みが出る前に、抜歯の専門家に診させてください。

 

親知らずの抜歯について、詳しくはこちらにまとめています。
https://basshi.net/
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電話でご予約の方は、スタッフに「定期検診を希望」または「親知らず検診を希望」とお伝えいただき、来院日時をお決めください。

ご予約電話番号:03-5985-4183

あなたの歯が、ずっと健康でいられますように。