歯・口のキレイさの実態
6月4日~10日は歯と口の健康週間。毎年恒例になってきました。そこで今回は歯の健康を守るために大切な下記の2つをお話します。
- 適切な習慣の定着
- 早期発見・治療の徹底
正しい知識を身につけそして、実践してキレイなお口を目指しましょう。
きっと治療回数も減って健康に近づきます。
目次
歯、磨けていますか?
多くの人は、歯ブラシや歯みがき粉でケアをしていると思います。
しかし、これだけでは歯垢が十分に取れていません。特に歯間(歯と歯の間)や歯根(歯ぐきとの境目)は毛先が届きにくい部位です。歯ブラシだけだと丁寧にみがいたとしても、全体に付いている歯垢の除去率は約6割(58%)です。
参考
日本歯科医師会(歯の学校)
https://www.jda.or.jp/hanogakko/vol74/nazenani.html
そこで歯ブラシといっしょに使うといいのが、下記の2つ。
- 歯間ブラシ
- デンタルフロス
これらを併用することで、歯垢除去率が8~9割になったという報告もあります。
使用率はどのくらい?
厚生労働省が6年ごとに行っている「歯科疾患実態調査」では、歯と歯の間の清掃についてデンタルフロスや歯間ブラシを使っている人の割合を調査・公表しています。
令和4年度の調査結果は、下記のとおりです。(カッコ内は平成28年度)
男性:39.9%(平成28年度 30.6%)
女性:60.1%(平成28年度 46.3%)
男女合計:50.8%(平成28年度 39.1%)
参考
歯科疾患実態調査
令和4年度:https://www.mhlw.go.jp/content/10804000/001112405.pdf
平成28年度:https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-28-02.pdf
平成28年度と比較すると、男女とも使用率が9~15%向上。特に女性は40~70代で使用率が6~7割を超えています。着実に使っている人が増えているデンタルフロスや歯間ブラシ。まだ使っていないという方はみんなに遅れないように使ってくださいね。
ケアをしっかりと行い、歯と口の健康を保ちましょう。
PS.
歯間ブラシ・デンタルフロスとも歯間や歯ぐきの境目など通常の歯みがきで歯垢を取り切れない箇所に使います。ただ、歯間ブラシが適しているかデンタルフロスが適しているかは、口腔状態次第です。
実際に使っている人は正しく使えているかどうか、使ったことのない人はどちらが適しているのかを歯科検診の際にチェックしてもらうのはいかがでしょうか。
あなたの歯間ブラシの使い方・選び方
歯の隙間の汚れを取るために使う歯間ブラシ。今回は歯間ブラシの選び方・注意点を解説します。普段から使っている方はもちろん、使ったことのない方も参考にしてみてください。
あなたに合った歯間ブラシを日々使えたら必ずお口の健康度はアップします。
歯間ブラシのサイズ
市販されているサイズは、
下記の7サイズ。
・SSSS(~0.6mm)
・SSS(0.6~0.8mm)
・SS(0.8~1.0mm)
・S(1.0~1.2mm)
・M(1.2~1.5mm)
・L(1.5~1.8mm)
・LL(1.8mm~)
参考
Lidea 歯間ブラシの適正サイズ
https://lidea.today/articles/534
ブラシのタイプ
歯間ブラシのブラシは、下記の2種類。
-
ワイヤータイプ
金属のワイヤー周辺にナイロンの毛がついています。
-
ゴムタイプ
すべてゴムでできています。ゴムタイプのほうが痛みも少なく歯間に入れられます。
しかし、歯垢をかき出しやすいのはワイヤータイプです。
最初はゴムタイプを使って慣れてきたらワイヤータイプに切り替えをオススメします。
毛が開く、もしくはワイヤーが曲がりやすくなったら交換の目安です。
細菌の繁殖も考慮して、7~10日使ったら新しいものに替えましょう。
歯間ブラシの形状
本体の形も、同じく2種類あります。
-
L字型
L字型は手で握りやすいよう長めにできています。
そのため、奥歯の歯間にも通しやすいのが特徴です。
-
I字型(ストレートタイプ)
I字型はまっすぐになっていて、短めにできています。
奥歯に通そうとすると歯にブラシが当たるため、奥歯の歯間に通すのは困難を伴います。
歯間ブラシの使い方
隙間に差し込んで前後に動かしながら歯垢をかき出します。
抵抗なく動かせるかどうかが選ぶときの目安です。
【注意点】
歯間ブラシを使う際は、サイズの大小に注意してください。
大きすぎると歯や歯ぐきを傷つけてしまい、歯肉退縮の原因になります。
逆に小さすぎると歯垢除去効果が薄れてしまうので気をつけましょう。
歯の隙間は前歯と奥歯で異なるケースもあります。選ぶ際によくやってしまうのが前歯だけを見て選んでしまうこと。奥歯は見えにくいので、歯科衛生士のプロの目で選んでもらうのがおすすめです。
ケア用品の相談もできるので、ぜひ頼ってみてください。
色々なデンタルフロスの使い方・選び方
歯と歯の間など歯ブラシが届かない箇所に使うと有効なデンタルフロス。
実にさまざまな種類があります。今回はフロスが適している場面と選び方・使い方について見ていきましょう。
歯間ブラシとデンタルフロスの“両方を自在に使えたら”お口の健康になりますし、体全体の健康にも良い影響があります。
デンタルフロス
デンタルフロスとは、細い繊維を束ねた糸を使った歯の清掃器具です。歯垢がつきやすい歯ぐきの境目、歯並びの悪い箇所の清掃に向いています。歯間ブラシが入りにくい人が使うといいでしょう。
初めてでも安心ホルダータイプ
ヘッドに糸がついているフロスです。ヘッドの形状は下記の2つがあります。
・Y型
・F型
前歯に使いやすいのはF型、奥歯に使いやすいのはY型です。手で握って使えるので、初めての方におすすめします。交換の目安は糸が毛羽立ったときです。繰り返し使えるものは水洗いして風通しの良いところで保管しましょう。使い捨てタイプは、毎回交換が必要です。
指に巻いて使うロールタイプ
ロールタイプは、ホルダーがなく糸が巻いてあるタイプのフロスを指します。40センチくらい(※)取り、両方の中指に2~3回巻きつけます。
※指の先~肘くらいまで
フロスを張ったときの両中指の間を10~15cmくらいにして親指と人差指で操作しながら使ってください。歯間に通す際は、鏡を見ながら行いましょう。一度使ったら、必ず交換してください。
【ワックスの有無】
フロスにはワックス加工がされているものとされていないものがあります。
ワックス加工がされているものは、フロスを初めて使う人や被せ物・詰め物がある人にオススメです。
歯垢除去効果はワックス加工されていないものの方が高いのは確かです。
しかし、歯間に通す際に痛みが出やすいので慎重に通してください。
【注意点】
フロスを使う際は、力まかせに入れないようにしてゆっくり左右に動かしましょう。歯ぐきを傷つける可能性があります。また、歯ぐきに炎症があると出血するケースがあります。腫れがひどくなったり出血が続く場合は必ず診察を受けてください。
それでは!
あなたの歯がずっと健康でいられますように。
PS.
デンタルフロスや歯間ブラシを使う際、糸が引っかかることがあります。原因は大きく3つ。
- むし歯・歯周病になっている
- 被せ物が合っていない
- 歯石が付着している
時間が経過すると隙間や段差ができることで引っかかりやすくなります。また、石灰化した歯石は取れにくいので無理に通そうとしないように注意しましょう。引っかかりを感じたら、早めに来院してください。
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