噛む力の向上でメリットいっぱい

こんにちは。春山です。

 

近年、注目されているのが噛む力です。

噛む力の向上には、多くのメリットがあります。

 

 

目次

1.唾液の分泌

しっかり噛むことで唾液が分泌されます。

唾液の代表的な効果は、下記の2つ。

・エナメル質の修復(再石灰化)

・口内を中性に戻す(緩衝作用)

 

噛むことで唾液が出て虫歯・歯周病の発症リスク減少と口臭予防の効果が期待できるでしょう。

 

 

2.ストレスの軽減

一定のリズムで噛み続けると、不安や緊張が和らぎます。

自律神経のバランスやIgA(免疫グロブリンA)濃度の向上も期待できるでしょう。

 

 

3.食欲抑制・肥満防止

しっかりと噛むことで満腹中枢が刺激されます。その結果としてもたらされるのが、食欲抑制や摂取カロリーの減少です。食事内容の改善や定期的な運動と組み合わせて取り組んでみてください。

 

 

4.脳の発達・リラックス効果

よく噛んで食べると、脳への血流が増加。その結果、脳の運動野・感覚野、前頭前野・小脳などの活性化につながるのです。

 

その他、下記の効果もあります。

 

・「α波」の増加(リラックス効果)

・計算能力や記憶力の向上

・認知症の予防につながる可能性

 

 

5.顔全体のシェイプアップ

バランスよく口全体を使って噛むと、自然と顔の筋肉が鍛えられます。

その結果として、顔全体のシェイプアップやバランス向上につながるのです。

 

噛み方に注意

また舌や顎の筋肉が発達すると顎の骨が広がり、歯並びが良くなる可能性もあります。しかし、噛み方によってはデメリットもあります。

 

1.顔がアンバランスになる

左右の片側で噛むクセがあると、よく噛む箇所の筋肉が発達してアンバランスになることがあります。

 

2.歯の摩耗・破折

顎の骨・筋肉にかかる負担の他、歯へのダメージもあります。

 

 

・噛み合わせの悪化

・知覚過敏の症状

 

いずれも歯の表面にあるエナメル質の摩耗により発生します。

 

その他、歯の詰め物・被せ物をしていると取れやすいリスクもあるので気をつけましょう。虫歯・歯周病があったり歯が抜けたままになっている箇所があれば噛みにくくなるでしょう。長らく受診していない方は検診で歯の状態を確認することがおすすめです。虫歯・歯周病があれば治療ができます。特に悪いところがなくても歯石除去や歯磨き指導が受けられます。

あなたの噛む力は強い?弱い?

 

噛む力(咬合力)の測定方法・平均数値について解説します。測定する際は「デンタルプレスケール」という機器を使います。

 

噛む力の平均

健康な成人男性(20~30歳)42名を対象として、噛み締めた時の咬合力を測定した結果は下記のとおりです。

 

最小:27.5kg(約270N)

最大:100kg(約980N)

平均:59kg(約578N)

 

※()内は、N換算した数字

※ 1N≒0.102 kgf/cm2

 

噛み締めたときの負荷は私たちの体重に近いことがわかります。ちなみに食事しているときは10~20kg(約98~196N)。

 

食いしばったときと比較すると、約3分の1~4分の1程度です。

 

参考

スポーツと歯科(テーマパーク8020)

https://www.jda.or.jp/park/relation/sport_05.html

 

睡眠中に歯を噛み合わせた場合は約700kg(約6,862N)で食いしばったときと比べて約10倍の負荷がかかります。

 

 

歯の状態が悪いと咬合力も変わる

虫歯や歯周病がある場合は、低くなることもあります。たとえば重度の歯周病がある場合は、極端に低い数字が出ます。

合わない義歯をつけている方は測定不能になることも多いようです。

 

 

理想の状態

左右のバランスは真ん中にあること。

 

10%以上差があると、身体の傾きや肩こりなどが出やすくなります。

前後は第二小臼歯(前から5番目)と第一大臼歯(前から6番目)の間にあることが理想です。前後のバランスが悪い方は奥歯だけで噛んでいるケースが多く見られます。上記の状態では下顎が後方に下がり、首や肩こりを誘発。

その結果、歯周病になって歯が抜けやすくなるのです。

 

バランスが崩れやすくなる原因は下記が考えられます。

・抜けた箇所をそのままにしている

・歯がグラグラしていること など

 

 

治療法

虫歯・歯周病があればその治療からスタートです。その後に矯正治療を行い歯並びを良くすると同時に正しく噛める状態に持っていきます。

左右と前後のバランスをしっかりと整えるよう意識しましょう。

 

 

噛み合わせを整えるには、同時に食いしばりの対策も大切です。寝ている時の食いしばり対策としてはマウスピースが有効です。マウスピースはツルツルなので、歯ぎしりをしても歯が欠ける心配はないでしょう。

 

日中の食いしばりは自分で意識して食いしばらないようにすることが大切です。歯の状態を見るためには、検診で口腔全体をチェックしてみましょう。

 

 

噛む力を育てるおすすめアイテム

 

噛む力を上げる方法は、さまざまあります。

日常の食事であれば、よく噛まないと食べられないものを前歯で噛み切って奥歯ですり切るようにして食べることを意識してください。

 

たとえば、アーモンドやきのこ、ごぼうなどを普段食べているものの中に混ぜてみると良いでしょう。その際、口腔全体で均等に噛む習慣をつけるとバランスも良くなります。同時に取り入れるといいのが、ガムを噛む、もしくはタブレットをなめる習慣です。ただし、何でもいいわけではありません。

ここでは、選び方について見ていきましょう。

 

 

キシリトールとは

 

キシリトールとは、天然甘味成分の一種です。

虫歯菌に分解されないので、菌の増殖や歯垢を部分的に抑える効果があります。カルシウムと結びついて歯の再石灰化を促す効果も期待できる成分です。

インスリンを使わないので、糖尿病の方でも安心して摂取できます。

 

参考

厚生労働省

キシリトール

 

キシリトールの配合量

 

虫歯予防を目的にする場合はキシリトールが50%以上配合されているガム・タブレットを継続的に接種すると良いとされています。

 

ただし、市販品の中には人工甘味料が含まれているので注意が必要です。

「シュガーレス」もしくは「糖類ゼロ」の表記を確認してください。心配であれば歯科専用品を選ぶのもひとつの方法です。歯科専用品はキシリトールが100%近い割合で配合されています。

 

推奨される摂取量

 

  • 幼児、小児:タブレット(1日あたり0.5~1g)
  • 成人:ガムとタブレット(1日あたり5~10g)
  • 高齢者:タブレット (1日あたり5~10g)

 

1日3~7回に分けて摂取してください。

 

ブラッシングは必要

 

キシリトールは虫歯の発生・進行を防ぐ効果があります。

 

しかし、あくまでも歯みがきの補助的役割という点に注意が必要です。

 

ブラッシングやフロス・歯間ブラシなどでのセルフケアをしっかり行った上にあります。

 

 

 

それでは!

あなたの歯がずっと健康でいられますように。

 

 

PS.

食べ物を美味しく食べられるのは、健康な口腔状態と丈夫な歯があってこそのこと。キシリトールを摂取したからといって虫歯や歯周病にならないわけではないです。

予防するためには日常のセルフケアと歯科での定期的なケアを実践する必要があります。歯石除去やブラッシング指導の他、ケア用品の相談も承ります。遠慮なくご質問くださいね。

 

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