歯磨き剤の選び方

目次

歯磨き剤の成分と効能

 

こんにちは。春山です

 

歯科疾患の予防に歯磨き剤は欠かせません。

しかし、配合成分をしっかりチェックしている人は意外と少ないのではないでしょうか。

そこで、歯磨き剤の成分について紹介します。

 

選ぶ際の参考にしてみてください。

 

虫歯

虫歯予防を目的に使われるフッ素。

現在市販されている歯磨き剤のうち、9割以上の製品に下記のいずれかが配合されています。

・フッ化ナトリウム

・モノフルオロリン酸ナトリウム など

 

フッ素の持つ作用は、以下のとおりです。

・虫歯の原因菌の働きを抑える

・エナメル質の修復促進

・歯質の強化 など

 

普段の歯磨きからフッ素を取り入れてください。

 

 

歯周病

歯周病菌の殺菌作用がある成分として、下記が配合されています。

・塩化セチルピリジニウム(CPC)

・イソプロピルメチルフェノール(IPMP)など

 

また、歯ぐきの腫れや出血を抑える働きを期待される成分として、下記が配合されている製品もあります。

 

・トラネキサム酸

・塩化ナトリウム

・桜葉エキス など

 

その他、歯ぐきの細胞を活性化させる

成分としてアラントインが配合された歯磨き剤もあります。

 

知覚過敏

知覚過敏は、下記が原因で起こるといわれています。

・エナメル質の摩耗

・歯ぐきの退縮による象牙質の露出

 

そのため、痛みの緩和を目的として硝酸カリウムが配合されています。

その他、歯の中にある神経への入り口をふさぐために乳酸アルミニウムを配合しているものも見られます。

 

ホワイトニング

市販の歯磨き剤には、直接的な効果はないものの着色汚れを浮かせて除去するために下記の成分が配合されています。

・ポリリン酸ナトリウム

・ポリエチレングリコール(PEG-8)など

 

清掃(研磨)剤として、無水ケイ酸などが配合されているものも見られます。

 

口臭

細菌が原因で起こる口臭を予防する観点から、歯周病菌や虫歯菌を殺菌する効果が期待できる下記の成分が配合されています。

・塩化セチルピリジニウム(CPC)

・イソプロピルメチルフェノール(IPMP)など

 

その他、メントールなどが入った歯磨き剤もあります。

 

以上です。ぜひ参考になさってください。

歯科疾患を予防するには日常の歯磨きが大切です。しかし、同じくらい大切なのが定期検診を受けること。どうしても磨き残しが出てくるので、検診でしっかりケアしてブラッシングの指導・実践を忘れないでください。

 

歯磨き剤の選び方

 

 

歯ブラシと一緒に使う歯磨き剤ですが、何を基準に選んでいますか?ここでは、選び方に関するポイントをわかりやすく解説します。一部にお子さまがいる方向けの記載もありますが、知識として持っておいてください。

 

フッ素濃度

厚生労働省の基準によると、歯磨き剤に含まれるフッ素濃度の上限は6歳から大人・高齢者で1000~1500ppmです。なお、生えはじめから5歳は900~1000ppmが上限となります。

 

選ぶ際のひとつの目安にするといいでしょう。

 

参考

厚生労働省 e-ヘルスネット

フッ化物配合歯磨剤

 

研磨剤

研磨剤とは、歯の表面に付着した食べかすや着色汚れ(ステイン)を落とす成分です。

 

パッケージには「【清掃剤】無水ケイ酸」などのように記載されています。

表面の汚れが取れやすくなる一方、エナメル質を傷つけたり傷ついたところから汚れがつきやすくなったりする点がデメリットです。

 

研磨剤が気になる方は、「低研磨・低発泡」もしくは無研磨のものを選びましょう。

大人用と子供用は分ける?

歯磨き剤は、大人用と子供用が販売されています。市販品では下記のような区分です。

 

【大人用】

・1000ppm

・1400ppm

・1450ppm

 

【子供用】

・950ppm

・500ppm

 

もしかしたら「6歳以上ならば大人用と一緒でいいのでは?」と思っている人もいらっしゃるかもしれませんね。

これについては、お子さんが「大人用を使いたい」と意思表示するまで分けた方がいいです。理由はふたつあります。

 

ひとつめは大人と子供の歯の性質の違いです。生えたての乳歯・永久歯は柔らかいため、少し強く磨くと傷ついてしまいがち。

子供用であれば、研磨剤の含有量も配慮されています。

ふたつ目はまだ歯磨き剤に慣れていない点です。

 

子供用はいちごやぶどうなどの味がついているので、そこから慣れさせて移行していきましょう。

配合成分

最近の歯磨き剤は、「虫歯・歯周病・口臭」などのように複数の薬効を配合しています。中にはホワイトニング効果や知覚過敏効果も含めて、すべて配合されているものも。パッケージに記載されているので、しっかりと確認してください。

 

歯科医院では定期検診時に歯石の除去や口腔全体のチェックを行う他、ブラッシングの指導を行います。歯の形はそれぞれで違うので、それぞれに応じた磨き方の指導が必要です。また、歯磨き剤などのケアグッズに困っている方向けに相談も承っています。遠慮なくご活用ください。

 

正しい歯磨き剤の使い方

 

歯磨きする際に使う歯磨き剤の適量をご存知でしょうか?意外と知らない方が多い、歯磨き剤の適量について説明します。

一部にお子さんがいる方向けの記載もありますが、知識としてお読みください。

 

使用する歯磨き剤の適量は、下記のようになります。

生えはじめから2歳まで:米粒大(約1~2mm)

3~5歳:グリーンピース大(約5mm)

6歳~大人・高齢者:歯ブラシ全体(約1.5~2cm)

 

歯磨き回数は1日最低2回。磨いたあとは軽く吐き出して、少量の水で1回うがいをする程度にとどめてください。また、4歳未満の子供でブクブクうがいに不安がある場合、ティッシュなどで軽く拭きましょう。

 

参考

厚生労働省 e-ヘルスネット

フッ化物配合歯磨剤

 

 

ペースト・ジェル・液体

 

歯磨き剤で現在市販されているのは、下記の3種類。

・ペースト

・ジェル

・液体

 

では、この3つのうちでフッ素を全体に行き渡らせやすいのはどれだと思いますか?

 

答えはジェルタイプです。

理由はゼリー状で柔らかく、口全体に付着しやすいためです。

 

 

読者の中には液体ハミガキやフッ素入りの洗口剤を使っている人もいらっしゃるかもしれませんね。

就寝前にフッ素洗口をした場合で翌朝の口腔状態を比較すると、ジェルのほうが10倍フッ素濃度が高かったというデータがあります。なお、液体ハミガキにはフッ素は配合されていません。代わりに配合されているのが、殺菌作用のある成分です。

 

ですので、虫歯予防を考えるとペーストとジェルを使い分けるのがいいでしょう。

適量を守って歯磨き剤を使うよう意識してください。

 

それでは!

あなたの歯がずっと健康でいられますように。

 

 

PS.

フッ素は虫歯予防に効果が期待できます。実際、フッ素の入っていない歯磨き剤を使った人とフッ素入りの歯磨き剤を使った人では、虫歯抑制率に大きな差が出たというデータもあるほど。定期検診で虫歯が見つかったら、治療を行いつつ周辺歯の予防を行うことができます。現時点で虫歯がない人も、フッ素を活用して予防しましょう。

 

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