コロナで増えた“あご”問題
コロナ禍において口内の病気で、虫歯・歯周病とならんで怖いものが顎(がく)関節症です。
アメリカ歯科医師会では約6割の歯科医師がコロナ禍において顎関節症の増加を認識しています。
日本ではまだ正式な統計は出ていないものの、同じような傾向にあると考えていいでしょう。
ちなみに顎関節に異常がある人は全国で約2500万人と推察され、生涯では約半数がかかると言われています。
チェックポイントを3つあげておくので、チェックしてみてください。
1.口を動かすと耳の前のあご関節から音がする
2.顎関節・頬・こめかみの筋肉に痛みを感じる
3.十分に口を開けられない
いずれか1つ以上に該当したら、顎関節症の可能性があります。
顎関節は強い負担でも短時間であれば耐えられる一方、弱い負担でも長時間かかるものに弱いのが特徴です。
あごへの負担で代表的なものに、歯ぎしり・食いしばりがあります。
その他、パソコンやスマホを見る際に
・軽く首を前に出したり
・猫背になったりする動作、
・頬づえ・歯列接触癖(TCH)
に注意が必要です。
特に猫背になると、下顎が頭の前方に来るため、顎関節の骨も前にずれてしまいます。
あごの痛みや動きを簡単にチェックできるのが、スリーフィンガー法です。
最初は人差し指を次は人差し指と中指、最後は薬指を合わせて3本を縦にして口に入れることであごの関節や周辺筋肉の痛み、動きをチェックします。
指が3本入らなかったら、顎関節症の可能性があります。
その他、鏡の前でゆっくりと大きく口を開けてみるのも有効です。
左右のいずれかに歪んでいる、もしくは揺れながら開いている人はやはりバランスが崩れています。
顎関節症の多くは、患者さん自身の生活習慣が原因です。
偏頭痛などの症状が現れる前に治療に取りかかりましょう。
それでは!
あなたの歯がずっと健康でいられますように。
PS.
顎関節症の怖さは、顎関節にかかるストレスや痛みだけではありません。歯列にも影響を与える可能性があります。
関節がずれた場合、ずれた位置で歯が当たるため、歯が削れたり割れたりします。
その他にも、グラつき・痛みが出ることもあり得るでしょう。いずれにしても放置は良くないので、しっかりと治療・検診を受けてください。
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