フッ素塗布による虫歯予防

最近、歯科医院でフッ素塗布を行う人が増えているようです。その理由は、このフッ素塗布(正確にはフッ化物塗布)は、虫歯予防に効果があるからです。なぜ、虫歯予防に効果があるのでしょうか。その理由は、主に3つあります。1つ目の理由は、再石灰化を助けるからです。フッ素塗布により、唾液中のミネラルの沈着(歯の再石灰化)を助けます。2つ目の理由は、酸に強い歯にするからです。フッ素塗布は、歯の質を強化する(酸に強くする)効果があります。3つ目の理由は、酸の生成を抑えるからです。ところで、フッ素塗布は、乳幼児から成人に至るまで、虫歯予防効果があります。まず、乳幼児や子どもの場合、特に、生えたての歯(乳歯や永久歯)に効果があります。なぜなら、生えたての歯は、歯の質がまだ弱く、虫歯になり易いからです。従って、歯が生えたての時期のフッ素塗布ほど、虫歯予防効果が期待できます。次に、成人の場合、特に、セメント質や象牙質が露出した歯に効果があります。例えば、歯周病の人や部分入れ歯を使っている人では、歯茎や顎の骨が痩せてしまい、歯の内部にあるセメント質や象牙質の部分が露出して来たりします。そして、このセメント質や象牙質は、エナメル質(歯の表面部分)に比べて虫歯になり易いのです。しかし、フッ素塗布により、セメント質や象牙質の部分を強化することで、虫歯になるリスクを下げることが出来ます。