虫歯にならない歯を育てる!

目次

歯と口の健康週間

6月4日~10日は歯と口の健康週間。

 

お口の中の状態は、全身の健康状態にも大きく関わってきます。

今回は虫歯と口内pHとの関係について見ていきましょう。

 

まずは虫歯が発生するメカニズムを解説します。虫歯はさまざまな要因が重なって発生します。その中でも大きく関わってくる3つの要因をご存知でしょうか。

 

  • ・原因菌(ミュータンス菌など)
  • ・糖質(ショ糖)
  • ・歯質(エナメル質・象牙質)

 

虫歯原因菌が糖質を取り込み、できるのがプラーク(歯垢)。そのプラークの中で原因菌が増殖して、糖質から酸が作り出されます。その酸により、歯質から溶け出すのがカルシウムやリンです。(いわゆる脱灰の状態)

 

 

脱灰とは初期の虫歯状態で、これを放置すると歯に穴があいてしまいます。

虫歯になりやすい口腔環境かどうかを判断する目安が口内のpHです。

pHの数値は0~14までの14段階。数値が小さければ酸性、大きければアルカリ性に傾いているとされます。

健康な人の口内pHは中性。数値でいえば6.8~7.0です。初期虫歯と同じ脱灰がはじまる際のpHが5.5以下。これを下回ると酸性に傾いていることになります。

 

ただし、食事をした直後の口内はみんなこの状態です。

唾液には再石灰化・組織修復など10以上の作用があり、徐々に口内を中性へと戻していきます。

食後の口内が中性に戻るまで(脱灰→再石灰化)にかかる時間が、30分~1時間ほど。口内が中性であれば、虫歯原因菌は活動できません。

 

 

 

虫歯予防のためにやるべきこと

虫歯に強い口内環境を目指しましょう。虫歯を予防するために必要な要素は3つ。

 

  • ・間食を少なく
  • ・歯垢の除去
  • ・フッ素の活用

 

間食を減らすとその分再石灰化にかけられる時間が増えます。これだけでも口内環境が改善されるので実践してみてください。歯垢の除去とフッ素については、セルフケアだけでなく歯科での定期検診が有効です。

 

定期検診では、普段手の届きにくいところをケアしてもらえます。コロナ禍も収束し、活動が活発になる今こそ口腔環境を見直しましょう。

 

 

 

生活習慣が大切

 

虫歯・歯周病の多くは普段の生活習慣に起因することがほとんどです。

ここでは、口腔環境を清潔に保つために歯がよろこんでくれるような生活習慣について考えてみましょう。

 

注意すべき生活習慣は、大きく4つ。

  • 食事
  • 飲酒・喫煙
  • 歯みがき
  • その他

 

このうち、今回は食事と飲酒・喫煙の習慣について解説します。

 

食事

・間食は少なく普段の口内は中性です。

 

食後の口内が中性に戻るまでにかかる時間は30分~1時間ほど。

間食が多くなると、口内が酸性になっている時間帯が長くなります。

できるだけ少なくするよう心がけましょう。

 

・糖分の多い飲食物

 

糖分を多く摂るのは、虫歯原因菌の活動が活発化する原因になります。

 

例えばスポーツドリンクや炭酸飲料を1日に何度も飲む…、砂糖入りの飴・ガムをよく食べる人は要注意です。スポーツドリンクや炭酸飲料は「お茶系」に、チューインガムや飴は「キシリトールガム」に“置き換え”てみましょう。

 

・酸性食品の過剰摂取

 

歯質(エナメル質・象牙質)が溶け出すリスクがあります。あまり摂りすぎないようにしましょう。

 

飲酒・喫煙

飲酒習慣

 

就寝前に飲酒する習慣のある人はいませんか?アルコールには利尿作用といって体内の水分を出す作用があります。

夜は唾液の分泌量が少なくなるため、就寝前の飲酒は避けましょう。

 

タバコ

 

よく歯周病との因果関係を言及される喫煙ですが、虫歯にも間接的な影響があります。慢性的なドライマウスになりやすく、唾液の分泌量が少なくなったり殺菌作用・自浄作用の低下などが起こり得ます。

 

可能であれば、禁煙されるのがおすすめです。

マスクを外す機会も多くなるこのタイミングでこれまでの生活習慣を見直しましょう。

 

きっと、あなたの歯もよろこんでくれるでしょう。

 

 

 

ちなみに、噛む面など歯ぐきより上にできる虫歯は比較的治療しやすいです。

しかし、歯と歯ぐきの境目などいわゆる根管に近い場所が虫歯になると、場合によっては抜歯など大がかりな治療が必要になります。

 

虫歯にならないよう定期検診をするのはもちろん。違和感を覚えたらすぐに治療をすること、あわせて日頃のセルフケアを忘れないようにしてください。

 

 

 

大人は虫歯の人が多い…

虫歯になりやすい原因のうち下記について説明します。

 

  • 歯みがき
  • それ以外の要因

 

大人になると虫歯を持つ人の割合が増える傾向にあります。

20代後半で6割強、30代になるとほぼ9割以上の人に虫歯があるのです。

 

出典:厚生労働省 歯科疾患実態調査(平成28年)

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/62-28.html

 

さらに別の調査では虫歯によって歯を失う人がもっとも多いのは30代という調査結果があります。

 

出典:第2回 永久歯の抜歯原因調査報告書(公益財団法人 8020推進財団)

https://www.8020zaidan.or.jp/pdf/Tooth-extraction_investigation-report-2nd.pdf

 

 

30代といえば、仕事上でも重要な役割を担うことが多い年代です。

 

また、家庭でも子育てや両親・祖父母の介護などがあり、どうしても自分の時間が取りにくい時期に入ります。そのため、気づいたら「かなり進行していた」ということも珍しくありません。

 

虫歯にならないよう予防することを意識しつつ、違和感を覚えたらすぐ治療するようにしましょう。

虫歯にならないためには歯みがきなどのセルフケアをしっかりと行うことです。できれば、毎食後+就寝前の合計4回。少なくとも朝・夕食後+就寝前の合計3回はきちんと磨くようにしましょう。

 

特に、下記3部位は力を入れるべきポイント。

  • ・奥歯の溝
  • ・歯と歯ぐきの境目
  • ・歯と歯の間

 

しっかりと歯ブラシの毛先を当ててください。

 

特に歯間はブラシも届きにくいので、フロスや歯間ブラシを有効活用するといいでしょう。また、虫歯には“ストレス”も大敵。ストレスによって唾液の分泌量が少なくなることも。

 

疲れているときやイライラしているときは、発散させる工夫をしてください。

 

 

歯ぎしりもよくある原因

虫歯になりやすい生活習慣としては、その他に歯ぎしりがあります。

起きているときであれば意識して止めることも可能です。

しかし、就寝中であれば予防できないので、マウスピースを作ることになります。

こうした歯ぎしりなどの傾向は定期検診することで発覚することも。

無自覚なことも多いので、定期検診は受けておくといいでしょう。

 

定期検診時には歯科衛生士による歯みがきの指導やケア用品の相談も承っています。

クリニックを有効活用しながら歯科疾患を予防しましょう。

 

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